新しい知識を獲得し続ける

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株式会社ビジネスリサーチラボへの依頼内容は、①社内の既存知識で完遂できるものと、②新規の知識を獲得する必要のあるもの、という二種類に大別できます。

創業当初は②がほとんどの割合を占めていましたが、年数を重ねるごとに①の割合が増えてきています。今では7・8割は①に該当している気がします。

これは経験によって知識が積み上がってきていることを意味しますが、見方を変えれば、新しい知識を獲得する機会が減りかねない状況であるとも言えます。

そのような背景を踏まえて弊社では、①のタイプの依頼が来た場合にも、新たな知識の獲得をプロジェクトの中に組み込むようにしています。知識の探索範囲を広げたり深く掘り下げたりすると、新しい知識に出会えます。

新しい知識を獲得し続けることによって、弊社から顧客に対する提供価値を維持・増大させていけますし、更には知的探索を日常化することで知識の吸収能力を高められます。

手書きを味わう

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新卒採用支援事業を手がける株式会社パフの釘崎さんと、採用に関する本を執筆しています。原稿は無事書き終え、いまは初校を確認する段階まで来ています。

自分たちで書いた原稿でありながらも、明瞭に編集され、書籍の体裁をとったものを目をすると、他者の作成物のように感じるから不思議です。脱稿から期間があいていることも影響しているのかもしれません。

これまで原稿を書くときはPC及びキーボードで打ち込んでいたのですが、初校の確認からは赤ペンで直接書き込む形式になります。

普段仕事をしていても文字を書く機会は多くなく、あったとしても自分用メモに限られます。そのため、初校の確認とはいえ、共著者と編集者がチェックする前提のもと手書きの文章あるいは単語を添えるのは、いつもは使わない神経を使います。

採用の本は順調にいけば来年1月に刊行される予定です。順調にいくように進めていかなければなりませんね。

第8期が始まりました

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10月から株式会社ビジネスリサーチラボの第8期が始まりました。第7期もお陰様で成果をおさめることができました。ご支援いただいている方々に感謝申し上げます。

弊社が何をしている会社か分からない方も多いでしょう。それでも第8期に至るまで一定の実績を積み重ねて来られたのは非常に幸運なことです。第8期の開始にあたって、改めて事業概要を説明できればと思います。

弊社は、私が元々アカデミックキャリアから創業したということもあり、研究の知識と実践の知識を両方活かして顧客企業にサービスを提供しています。産業界で学術的な知見をより活用していければ、というのが創業以来の問題意識です。

具体的には、3つの領域でサービスを提供しています。①まず、人事サービス企業から委託を受けてHR系商品を共同開発しています。特に多いのは、組織診断(サーベイ)や適性検査(アセスメント)の共同開発です。

②次に、個別企業の人事部門から委託を受けて、社員向けの調査を行なっています。アンケート、インタビュー、人事データ分析等、定量・定性を問わず、オーダーメイド型の調査を実施し、課題発見・解決に繋げています。

③最後に、経営層からの依頼を受け、人事に関するコンサルティングも行っています。組織を拡大する最中にある中小企業が多いでしょうか。

つまり、①HR系商品の開発支援、②オーダーメイド型調査の実施、③経営者向けの人事コンサルティングというのが、弊社の提供しているサービスです。

これらのサービスは第8期までのプロセスの中で少しずつ形になり、実績を蓄えてきたものです。第8期もこれまでの実績に基づいて、3つのサービスを提供していければと考えています。今期もよろしくお願いします。

思考を喚起し続ける仕掛け

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ビジネスリサーチラボの仕事においては、限られた時間の中で、新しい知識の構造を立ち上げる必要のある場面にたくさん出くわします。そして、そうした効率的な知識構築のためには、如何に濃密な思考を実現できるかが鍵になります。

弊社では学術界の知識と産業界の知識を両方とも取り扱っていますが(このことが弊社の特徴の一つとなっています)、思考の量と質を確保するために「相互比較」に基づく「乖離」を意識的に作り出そうと努めています。二つほど例を挙げて、このことを説明しましょう。

学術界における研究成果と産業界における事例の間に「相違点」を見出すのが、その一例です。ここにおける相違点は、学術界の知識と産業界の知識を相互比較した際に浮かび上がる乖離であり、それは私たちを思考へと誘います。何故そこに相違点が発生しているのか、という具合に。

更に、学術界の知識と産業界の知識を獲得する、それぞれのプロセスにおける「違和感」に敏感になるのも有効な手段です。ここにおける違和感は、学術界の知識と自身の現有知識、及び、産業界の知識と自身の現有知識を相互比較した際の乖離が、感情として発露したものであり、それはやはり思考を喚起するのです。

ワークエンゲージメントを調べながら

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私の仕事が面白いのは、自分の普段の探索範囲とは別の方角から依頼をいただける点です。一例を挙げると、昨年辺りからワークエンゲージメントを含む幾つかプロジェクトに参加しており、研究・実践・サービスの動向を調べるようになっていますが、私一人だったら一生涯触れることがなかった領域でしょう。

これはワークエンゲージメントに限りませんが、ある領域について調べる時に、その領域の「境界」「構造」「歴史」を把握することが大事だと思っています。境界とはその領域における議論の範囲、構造とは議論の枠組み、歴史とは境界や構造の構築プロセスなどを指します。

当該領域についてある程度見聞きしていくと、境界・構造・歴史が一定のレベルで見えてきた、と感じる瞬間が訪れます。一般的には、その瞬間で慢心するのは危険ですが、私の仕事の場合は、慢心する前に次の領域に旅することになるため、むしろ、いかにスピーディに境界・構造・歴史をつかめるかが大事になります。

もっといえば、実際的には、ある領域について探索しながら、同時並行で他の複数の領域についても探索していきます。そうすることで頭の中はひどく混乱するのですが、ここにおける混乱が、思いもよらぬ領域間の知識の結び目を作ってくれることもあり、その結び目が実践のブレークスルーになることもしばしば経験してきました。

大学院生時代は体系だって一つの領域を深められず、それを問題視されることもあったのですが、興味深いことに、その点が今では私、及び、弊社のコアコンピテンシーの一つになっているので、何が武器になるのかは分からないものです。

活動内容を報告し始めています

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ビジネスリサーチラボって、一体何をしている会社なんですか。これは、(今でも)私がときどき受けるご質問です。既にコミュニケーションを何年かにわたってとっている方からも頂戴することがあるご質問です苦笑

弊社は法人を対象にしたリサーチ・コンサルティング事業を、少数メンバーで提供しています。更には、パッケージ化された商品を持っていません。また、これまで十分なプロモーションを行ってきませんでした(プロモーションせずともご相談をいただけてきた、という有り難い状況だったのです)。

こうした事実が積み重なって、弊社の活動内容は、社外に伝わりにくい状態のまま現在に至っています。勿論、「『知る人ぞ知る』組織でも良い」という考え方もあります。どちらかというと、私自身これまでそのような考え方で事業を進めてきました。

しかし、お陰様でご相談数が増える中で、「事業-顧客マッチング」の精度を上げる必要がある、と感じるようになっています。つまり、「本当に必要な企業に、弊社の最も自信のあるサービス内容を提供できれば」という思いを持ち始めているのです。

こうした考え方の変容を反映する形で、弊社のコーポレートサイトも少しずつ修正を加えていっています。(幾つかある)修正の一つとして、昨年末より「コラム」というページを追加しました。

https://www.business-research-lab.com/column

このページは弊社の「活動報告」を伝えることを目的に設置し、月1本以上のペースで記事を投稿しています。活動報告といっても「実績を共有して終了」ではありません。当該プロジェクトを担当したコンサルタントが、そこから学んだこと・気づいたことも併せて記述しています。

実際、1本のコラムにつき、3000字程度のボリュームがあり、読み応えもあるかと思います。「弊社が何をやっている会社か」ということを、断片的にではありますが、コラムを通じて発信していければと思います。

<離職>を再訪する

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弊社では「シリーズ再訪」という一連のセミナーを主催しています。シリーズ再訪は、組織・人事界隈において注目を集める現象・概念を取り上げ、多角的に読み解くことによって、思考のきっかけを提供しようとするセミナーです。

第1回が昨年の8月でしたので、少し期間が空いてしまいましたが、昨日(2018年2月16日)に第2回を実施しました。第2回のテーマは「離職」です。<離職>を再訪する。なかなかディープなテーマを選びました。

私の方から離職を巡って、その定義や深刻性を解説し、弊社で手がけている離職・リテンションに関するプロジェクトを紹介しました。その後、弊社コンサルタントの神谷俊と一緒に、離職をテーマにした対談を行いました。

対談といっても、神谷とは長年議論を積み重ねているので、社内ミーティングの様子を公開した、といった雰囲気だったかと思います。「公開ラジオ収録」と評した参加者の方もいらっしゃいました。

まさにそんなフローを持つ対談において、離職のメカニズム、日本的経営と離職の関係、示唆と対策といったことを話しました。「これをすれば離職は防げる」という唯一最善の正解は勿論ありません。そんな中で、当日の対談では思考の観点を多様に提供しました。離職という問題に挑む参加者の方々の参考になっていれば幸いです。

この問題について弊社では今後も深めていきたいと考えています。若手社員の離職、介護離職等に悩んでいる企業がありましたら、お声がけ下さい。弊社としての実績も積み重ねているだけではなく、(海外が多いのですが)先行研究の蓄積もある領域です。お手伝いをすると同時に、日本の文脈における新たな知見を創出していければと思っています。