思考を喚起し続ける仕掛け

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ビジネスリサーチラボの仕事においては、限られた時間の中で、新しい知識の構造を立ち上げる必要のある場面にたくさん出くわします。そして、そうした効率的な知識構築のためには、如何に濃密な思考を実現できるかが鍵になります。

弊社では学術界の知識と産業界の知識を両方とも取り扱っていますが(このことが弊社の特徴の一つとなっています)、思考の量と質を確保するために「相互比較」に基づく「乖離」を意識的に作り出そうと努めています。二つほど例を挙げて、このことを説明しましょう。

学術界における研究成果と産業界における事例の間に「相違点」を見出すのが、その一例です。ここにおける相違点は、学術界の知識と産業界の知識を相互比較した際に浮かび上がる乖離であり、それは私たちを思考へと誘います。何故そこに相違点が発生しているのか、という具合に。

更に、学術界の知識と産業界の知識を獲得する、それぞれのプロセスにおける「違和感」に敏感になるのも有効な手段です。ここにおける違和感は、学術界の知識と自身の現有知識、及び、産業界の知識と自身の現有知識を相互比較した際の乖離が、感情として発露したものであり、それはやはり思考を喚起するのです。