フィールドの創造

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大学院生時代からの研究仲間の伊藤智明さんが、日本ベンチャー学会で学会賞を受賞しました。その知らせを聞き、早速、昨日、伊藤さんと祝杯をあげました。

「企業家の失敗」を「探索」したのが伊藤さんの受賞論文です。ここにおける「探索」は、一般性を頂点とした際の「不足」として捉えるべきではなく、ベンチャー研究において「新たな一歩」となるものです。

詳しくは受賞論文を見ていただきたいのですが、私が何より驚愕したのは、「失敗」をテーマに取り上げたことより、「失敗」に自然に出会えるフィールドにいたことです。

事前に計画して失敗を調べに行ったのではなく、事後的に「失敗」なる現象が浮かび上がってきた。なんという覚悟と忍耐・・・(そしてきっと楽しかったことでしょう)。

恐らく、このことが可能になったのは、伊藤さんが「対話」というフィールドを新しく自身の手で作ったからではないでしょうか。フィールドに入るのではなく、作る。非常に面白い、研究への向き合い方です。